「電通は赤字覚悟だ!」響く高橋容疑者の怒声、理事「猛烈な反応…不信感増した」

大会開催まで約2年と迫った2018年6月。東京・虎ノ門の東京五輪・パラリンピック大会組織委員会本部(当時)で開かれた理事会で、普段は目立った発言をしない高橋治之(78)(受託収賄容疑で逮捕)の怒声が響いた。
 きっかけは、ある理事の質問だった。「なぜこんなに手数料を支払うのか」。17年度決算の概要説明があったこの日、配布資料には、約660億円のマーケティング収益に対し、約260億円の手数料が支払われていたことが示されていた。
 主な支払先は、国際オリンピック委員会(IOC)や日本オリンピック委員会(JOC)のほか、高橋がかつて専務を務めた大手広告会社「電通」。だが、細かい内訳は記載されていなかった。
 手数料契約の見直しを求めた理事に怒った高橋は、電通から出向していた組織委マーケティング局長に説明を促したが、事務総長の武藤敏郎が「民間の契約については話せない」と取りなした。
 この時の高橋の態度について、元組織委幹部は「普段から電通の立場を重んじていただけに、猛烈な反応だった」と振り返り、こう続けた。「電通と高橋さんに対する不信感が増した瞬間だった」
 14年1月に発足した組織委は同3月、「マーケティング専任代理店」に、4社の候補から電通を選んだ。組織委マーケティング局にも多くの電通社員が出向し、国内スポンサーの募集や公式ライセンス商品の承認手続きなどを担った。
 電通が募集した国内スポンサーには、協賛金額などに応じて3ランクあり、それぞれ組織委と契約を結ぶ。上から150億円、60億円、15億円がスポンサー料の相場とされる。

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